オランダ、エメン動物園の1歳9か月のアジアゾウ、Nagarrが11月16日に急死しました。
Nagarrくんの追悼に記事をアップさせていただきます。
今年5月にヨーロッパに行きました。オランダは友人を訪れること、動物園でゾウさんに会うことが目的でした。
オランダは日本の九州とほぼ同じ面積ですが、ゾウがいる動物園(サファリも含む)は8園もあります。その中でもロッテルダム Diergaarde BlijdorpはEAZA(ヨーロッパ動物園・水族館協会)のアジアゾウの繁殖管理を担っています。オランダ国内の動物園の環境が整っていること、ゾウの飼育水準は高さを疑う余地がありません。
ドイツに近いエメン動物園、Wildlandsはオランダ最後の日に訪れました。滞在中のライデンから電車とバスを乗り継いで、約3時間かかりました。
エメン動物園は神戸王子動物園のズゼの親戚がいます。お父さん、Radzaさんがラトビア、リガ動物園から2003年にエメンに移動してきて、2013年に47歳で亡くなるまで、15頭の子どもができました。ほとんど男の子で、エメンからヨーロッパ中の動物園に移動していきました。
唯一残っているのは娘、
Swhe Zin(2007年生れ)です。
(2024年5月16日撮影)ズゼの異母弟たちの写真が迎えてくれました。
私は6年前、2018年10月にもエメン動物園を訪れました。
(記事:
オランダ、エメン動物園にズゼの兄弟がいます☆2018年10月17日)
その日はズゼの異母弟4頭と成獣の
Mekongに会うことができました。雌の群れは
Swhe Zinの異父姉の
Mingalar Oo(1992年生れ)、
Ma Yay Yee(1999年生れ)とその小さな子どもたちとSwhe Zinでした。
Swhe Zin(当時11歳)はまだ子どもがなくて、子育て中の異父姉たちと距離があるように見えました。早くSwhe Zinにも母親になってもらいたいと、ずっと願っていました。
(2018年10月17日撮影)2018年にエメンを訪れてから、SNS等でゾウの情報を見てきました。
Swhe Zinは雄ゾウ、
Mekongに感心を持たなかったそうです。
Mekong (2018年10月17日撮影)2020年5月、
Mekongはスイス、ラッパースビルの
Knies Kinderzooに移動になりました。(なんと神戸王子動物園のマックの出身地です!)
Timber(2024年5月16日撮影)交代でエメンにはロッテルダムから
Timberが来ました。
2020年6月に
Timberと
Swhe Zinの交配が記録されました。
Snelle eerste dekking van nieuwe olifantenstier gezien in WILDLANDSそして
Swhe Zinは2023年1月に男の子を出産しました。
Nagarrです。
Nagarrが誕生した日のエメン動物園のニュースです。(2023年1月30日)
Olifant geboren in WILDLANDSGoogle翻訳の意訳文です。
20230131 エメン動物園 ゾウの出産について.pdfズゼと似ているSwhe Zinが母親になったこと、ズゼに家族が増えたことが嬉しくて仕方なかったです。異父姉たちに助けてもらって、子育ても順調にいっていました。NagarrがSNSにアップされるのが楽しみでした。
(2024年5月16日撮影 ゾウの外の放飼場)そしてまたエメンに来ました! Swhe ZinとNagarrに会えます!
雌の群れの中に4頭の雄ゾウがいました。6年前赤ちゃんだった
Mauk,
Manoa(2018年生まれ)は大きくなっています。2021年に生まれた
Ka Yanは初めてです。3頭の父親は
Mekongです。
Swhe Zin! Nagarr! 後ろ姿見えました。
人が集まっています。
ゾウの説明をしているようです。
【 7頭のアジアゾウ】11時20分すぎ ゾウのガイドが行われていました。3頭の雌ゾウ、4頭の若い雄ゾウがいます。3頭の雌ゾウは姉妹です。オランダ語はわかりませんが、ナガール(
Nagarr)と言ったのはわかりました。ナガールは1歳4か月で一番小さくて、神戸王子動物園のズゼの異母妹、Swhe Zin(17歳)の初めての子どもです。
Swhe Zinです。大柄は父親のRadzaさんゆずり。ズゼも大きいです。
Nagarrくんです!
Nagarrは叔母さんたちにも可愛がってもらっているようです。
【アジアゾウがプールに 】12時20分
Nagarrがプールのきわにいて、叔母さんの
Ma Yay Yeeが見ていました。5月ですが、陽ざしがとても強くて暑くなっていました。
Ma Yay Yee(25歳)がプールに前足を入れてバシャバシャ振ってから、プールに入っていきました。
Ka Yan(3歳)、
Manoa(6歳)、
Nagarr(1歳4か月)が続いて水に入っていきました。
気持ち良さそうに水に浸かっていました。
【小ゾウ3頭の土浴び】12時半 プールの後、
Manoa(6歳)、
Ka Yan(3歳)、
Nagarr(1歳4か月)は土浴びをしました。小さなNagarrは土を吸い込む力が弱いので、体を土にこすりつけていました。終わると、ManoaとKa Yanの後をついていく小さなNagarrは小走りでした。
3頭は従妹どおしです。
お兄ちゃんたちに負けないように頑張るNagarr
走って追っかけます。
NagarrがSwhe Zinを探しました。砂山に行きます。Nagarrは山の上に上って寝転んでいました。
Swhe Zinも水浴びをしたようで、砂を体にかけていました。
手を振ると、そのタイミングで砂を背中に投げたように見えました。その様子がズゼによく似ていました。
【 7頭のアジアゾウ お食事タイム】13時40分 干し草が放飼場に投入されました。 7頭が集まってきました。神戸王子動物園のズゼの異母妹、Swhe Zin(17歳)とNagarr(1歳4か月)は一緒にいましたが、Nagarrは叔母さん、Ma Yay Yee(25歳)のところにも行きました。大きな子どもたち、Mauk(6歳)、Manoa(6歳)は干し草を持って離れていきました。群れのリーダーMingalar Oo(32歳)、もう一頭の子どもKa Yan(3歳)は一緒にいました。
Swhe ZinとNagarr親子は最初一緒でした。
Nagarrは叔母さんところへいきました。
Swhe ZinはNagarrの側にきて、姉妹一緒に食べていました。
雄ゾウの
Timberはひとりで室内にいました。
6年前 雄ゾウ4頭がいたスペースです。だれもいませんでした。
まだ2頭ズゼの異母弟がいるはずなのですが。。姿が見えませんでした。
翌日の動物園のお知らせにアップされました。2頭の雄ゾウが無事にスペインに到着したと。
Jonge mannetjesolifanten uit WILDLANDS verhuizen naar Spaans Dierenparkgoogleの意訳文です。
若い雄ゾウがスペイン動物園に移動.pdfEin She Min Nayoneと
Raviです。
Radzaと
Ma Yay Yeeの息子たちです。
マドリード近郊のサファリにいます。
2018年に会った他の2頭は前年にイタリアのサファリに移動の予定でしたが、不幸が起こりました。
記事:
オランダ Wildlands(エメン動物園)のアジアゾウ、ズゼの異母弟 Radza Jr(9歳)の死亡(2023年6月19日)兄のEinga-Thaはイタリアのサファリに無事到着しました。
ゾウの放飼場は緑に囲まれています。
15時半 もう一度ゾウのエリアにいきました。ちょうどみんな歩いてきました。
【 7頭のアジアゾウ】15時半 飼育員さんがおやつのプールに投げて、ゾウを引き寄せていました。いまかゾウのガイドが行われます。
神戸王子動物園のズゼの異母妹、
Swhe Zinはズゼに似ていて、食いしん坊のようで楽しそうにおやつを取っていました。息子の
Nagarr(1歳4か月)も近くにきました。
Swhe ZinとNagarr親子。
Swhe Zinです。ズゼの妹にまた会えて嬉しかったです。
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2024年11月16日、
Nagarrは急死しました。
Olifantenkalf overleden in WILDLANDSgoogleの意訳文です。
20241117 Nagarr死亡のお知らせ.pdf無念さが伝わってきて涙が流れます。
Nagarrの名前はミヤンマーの滝の名、
小さなドラゴンの意味です。強い性格のSwhe Zinの子どもということもあったそうです。名前の通り、元気一杯で従妹のお兄ちゃんたちに負けないように動いていました。強くてマイペースな母、Swhe Zinだけでなく、叔母のMingalar Oo、Ma Yay Yeeにもお世話してもらい伸び伸びと生きた1歳9か月だったと思います。Nagarrくん、Swhe Zinをお母さんにしてくれて、ありがとう。Nagarrくんに会えて本当に嬉しかったです。またいつかどこかで会いたいです。