ルネ・マグリット、シュルレアリスム(超現実主義)のベルギーの画家で、「目に見える思考」をテーマにした。6月にベルギー、ブリュッセルのマグリット美術館を訪れた。今回の展示会の方がバラエティーに富んでいるように思った。

マグリット展の図録
8月末まで有効の招待券を利用したが、現代アートに関心のない夫と不調な私だったので、ざっと見て早々に会場を出てしまった。図録を見て絵を思い出している。図録の絵と本物ではもちろん違うが、解説をゆっくり読むことができる。マグリットの丁寧な描写と上品な色彩、不思議なイメージに魅了されます。

会話術
1950年、個人蔵
マグリットが14歳の時に、母親が精神を病み自殺した。この事件がマグリットの芸術の方向性を決めたのだと解説されている。

冒険の衣服
1926年、DIC川村記念美術館
オサガメというウミガメが描かれている。

旅人
1937年、個人蔵
ロンドンのエドワード・ジェームスに宛てた手紙、「あなたはおそらく、私が大荒れの中、英仏海峡を渡った時にオブジェでできた球体を思いついたと話したことを覚えていらっしゃると思います」

レディ・メイドの花束
1957年、大阪新美術館建設準備室
ボッティチェッリの「春」の「花の女神フローラ」が男性の背中に描かれている。マグリットはボッティチェッリが女神を描いた寓意的な意味、哲学には関心がなく、あくまでイメージとして女神をもちいたそうだ。

ピレネーの城
1959年、イスラエル博物館蔵
大きな作品、ニューヨークに開業していたアントワープ出身の弁護士ハリー・トルクツィナーが、隣のビルに面していた窓を塞ぐために依頼した作品。「縦198m、横142m、マグリット的な現実の一部でありながら、未知の主題」の希望し、マグリットの3つのスケッチから、古い石造りの城を選んだ。若い時から親しんできた荒れる北海も描かれている。
マグリット展
京都市立美術館
会期:2015年7月11日〜10月12日
公式サイト
ラベル:美術