
20世紀初頭に活躍し、28歳で早逝した異端の天才画家エゴン・シーレを描いた作品、ということだけでDVDをレンタルしたので、題名の「死と乙女」は気にしませんでした。シーレはチェコ系オーストリア人で、ウィーン分離派、象徴派、表現主義に影響されながらも強烈な個性で、独自の世界を作りあげました。多くのモデルと浮名を流し、スキャンダラスな逸話も多いシーレ、すべては芸術のためだったのでしょうか。

芸術家を描いた映画は多いですが、この作品は私の好みに合いました。最後に「男と乙女」という絵が「死と乙女」にタイトル変更された経緯に感動しました。モデルのヴァリ・ノイツェル役のファレリエ・ペヒナー、美人でなくですが、青い目が印象的で存在感がありとても良かったです。シーレ役のノア・サーベトラはすごいイケメンで見とれてしまいました。実物のシーレも魅力的な男性だったのだろうと思います。

「死と乙女」の構図。

「死と乙女」はウィーンのヴェルヴェレーデ宮殿にあり、ここはクリムト、シーレなどのウィーンで活躍した作家の有名作品があります。
チェスキー・クルムロフのエゴン・シーレ美術館
シーレは若くで亡くなりましたが、作品を多く残しています。縁があるのか、2005年ロッテルダム、2014年チューリッヒでシーレの特別展を観ました。シーレの母親がチェスキー・クルムロフの出身で、ここにはシーレの美術館がありました。(夫の好みではないので入らなかったことを、今後悔しています)
映画com:エゴン・シーレ 死と乙女