
日本で暮らすゾウさんにたくさん会いたい私でも、帯広は遠くて簡単に行けません。せめて映画「天王寺おばあちゃんゾウ 春子 最後の夏」を見ようとDVDを買いました。

1950年にタイ王国から大阪の天王寺動物園に来園以来、60年以上も大阪の人々に愛され続けた春子。しかし、炎天下の運動場に出るのを嫌がり始めるなど、春子に異変が起きはじめる。老いと戦いながらも、来園者の前に立ち続けた春子、そして春子に寄り添う動物園職員たち。取材開始から1年以上。花子が天国へ旅立つ時までカメラは回り続けた。(映画.comより)
見終わると、自分の大切な家族を失ったような思いになりました。大阪天王寺、かっこつけない素で生きていける街で、ゾウの春子は66年になるまで誇り高く、来園者のために仕事をし続けました。暑い夏、飼育員さんたちが春子に「すまんなぁ、無理ゆうなぁ」と運動場に送り出す様子、飼育員さん達の葛藤と愛情がよく伝わってきます。臨終の日の出来事は涙なしでは見れません。貴重なドキュメンタリーでした。春子さん、長い間、本当にありがとう。
昨年、天王寺動物園にラニー博子ちゃんを見に行きました。飼育員さんがお客さんに話しかける様子が「やっぱり大阪やな、気さくでええなぁ」、と思いました。その飼育員さん達が体当たりで付き合っていたゾウさんたちはもういません。喪失感と悲しみは想像を超えていると思いますが、天王寺にいた気丈なゾウさんたちの話を伝えていただきたいです。ありがとうございました。
ラベル:ぞう