5年前 2017年10月にマックの生まれ故郷がどんなところか知りたくて訪れていて一度訪れていました。
Himmapan elephant park、手前に雄ゾウ Thisiam、奥が雌のグループ
Knieさんは歴代サーカスを営んできた家系で、1803年にサーカスを立ち上げ、動物園は1962年に設立されました。長年ゾウと一緒にパフォーマンスを行ってきましたが、2015年に新しいエリア Himmapan elephant park を完成させ、ゾウをサーカスで働かせるのを止めました。ヨーロッパ絶滅危惧種計画 (EEP) に加入、ゾウの繁殖プログラムに取り組んでいます。
Himmapan elephant park、同居中のMekongとMa Palaj
今年 Knies Kinderzooは60周年記念です。そして5月7日に雄のアジアゾウ Kamonが生まれました。マックの甥にあたります。マックは今年6月に30歳になりました。30年ぶりにKinderzooに男の子が誕生しました。とても嬉しくて、写真や動画を見ていると、マックもこのように元気で活発な男の子だったんだろうなと想像し、Kamonくんにどうしても会いたい気持ちになりました。
ゾウのエリアはHimmapan elephant parkは橋がエリアを分割していて、橋を上ると2階になり、そこからゾウさんが見えるようになっています。キリンに近い側の狭いエリア、湖が見える側の広いエリアはロープ、電柵でふたつに区切られています。2階には週末営業のタイ料理のレストランがあり、1階はゾウ舎になっています。
キリン側からの橋
キリン側のエリア
2階に上がったところ
2階の通路
湖が見える側のエリア
2つに区切られた湖が見える側のエリア
1階はゾウ舎、2階にはレストランも
軒下のフィーダー
雌グループが仲良く食べていました。
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Knieさんのゾウの書籍 「100 Jahre Knie-Elefanten 1920-2020」
日本から購入しました。100年のKnieさんとゾウさんたちの写真、文書がたくさん掲載されています。辞書引きながら読むのは時間がかかるので、マック関連のところを探して読みました。Boy(マックのスイス時代の名前)は2歳9か月でKinderzooから出されたことは残念であった(意訳)。。と書かれていました。
ClaudyとBoy(マック)、王子動物園のブログ「マックがボーイだったころ」より
マックのお父さんはチューリッヒ動物園の Maxiで、お母さんのClaudyは繁殖のためにチューリッヒ動物園に何度か滞在していました。マックが生まれる7年前 1985年に女の子 Lohimiを出産しましたが、ヘルペスウイルスで3歳の時に亡くなっています。異父妹のSandryは1999年生まれで、父親はハンブルグ動物園にいた Hussinです。
2004年 ClaudyとのSandry、2016年 Knies KinderzooのClaudyの死亡記事「Elefantenkuh Claudy in Knies Kinderzoo gestorben」より
詳細はブログ記事 「マックのお母さん、スイスの動物園 Knies Kinderzoo にいました」
Sandry(22歳)が出産、blue Newsより
2022年5月7日 にSandryの第2子が誕生しました。Kamonと名付けられました。父親はズゼ(王子動物園のマックのパートナー)の異母弟妹たちとも縁のある、エメン動物園にいたMekongです。
Claudyさんの孫、マックの甥っ子の誕生が嬉しくてたまりませんでした。
Kamonくん誕生祝いの手紙に書こう、そして27年前にスイスを旅立ったマックは立派に成長して、日本でたくさんの人たちに愛されていることをお伝えしよう、と旅行前に思いつきつきました。
マックの30歳祝いの自作ポストカード
王子動物園のオリジナルグッズ、フェイスタオル
手紙とポストカードとタオル、お土産を持っていき、チケット売り場に預けました。
Knies Kinderzooの入園口
Kamonくんのお祝い、Boy(マック)のこと、Claudyさんのこと、Sandryと娘Kalayaのこと、Mekongのこと等を手紙に書きました。
動物園をでて、夕方ラッパースビルの湖のそばを散策している時にメールが入りました。Knieさんの息子さんから手紙のお礼とお返事のメールでした。もうびっくりでしたが、本文を読んでまた感激しました。
手紙の内容は意訳して、「」内に太字で記載します。
ClaudyとBoy(マック)、王子動物園のブログ「マックがボーイだったころ」より
「。。(略)。。 Boy(マック)は子どもの時はとても活発で、トレーニングをすると優秀な生徒でした。Knie サーカスでの調教は動物園で飼育するためのものです。」
SandryがKamonを追っているところ
「Claudyは安らかに旅立ちました。私たちに素晴らしい娘 Sandryを残してくれました。Sandryは配慮のある優秀な母親でKalayaとKamonの模範となっています。」
MekongとMa Palaj
「Mekongはとても早くここにも私たちに慣れました。Mekongは本当に良い雄ゾウで、なんの心配もありません。」
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広いエリアの方に体重計があります。先日9頭のゾウの体重がFaceBookの投稿されていました。
Thisiam, 6850 kg
Mekong, 5340 kg
Sabu, 4545 kg
Sandry, 3920 kg
Ceylon, 3535 kg
MaPalaj, 3370 kg
Rani, 3350 kg
Kalaya, 3180 kg
Kamon, 396 kg
Total: 34486 kg
Himmapan elephant parkの2階の通路にゾウさんの紹介がありました。
Ceylon
52歳 1970年 、3535 kg
セイロン生まれ 、2015 Knies Circusより。静かでのんびり、自分の食べ物を取られないように守る。
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Rani
40歳 1982年生まれ 、3350 kg
8歳の時にKnis Circusに来ました。しっぽの先が切れています。
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Sabu
38歳 1984年生まれ、4545 kg
6歳の時にKnis Circusに来て20年を過ごしました。体が大きくてエネルギッシュ、独自のキャラクターを持っているそうです。
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Ma Palaj
36歳 1986年生まれ、 3370 kg
2歳の時にKnis Circusに来ました。長いまつげ、耳毛が特徴。
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Sandry
もうすぐ23歳 1999年 、3920 kg
Knies Circus生まれ。2009年-2012年まで母Claudyと一緒にベルギー、現Paris Daizaに滞在して、Kalayaを授かりました。思いやりのある母親でKalayaとKamonを育てています。
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Kalaya
9歳 2013年 Kinderzoo生まれ 3180 kg
Sandryの娘でいろいろな世代の雌グループの中で育ちました。
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Kamon
6か月 2022年 Kinderzoo生まれ 396kg
SandryとMekongの息子。Kalayaの異父弟。元気いっぱいに育っています。
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Mekong
40歳 1982年 ベトナム生まれ 5340 kg
2020年5月にオランダ、エメン動物園より移動。スイスに来る前にライプツィヒ、プラハ、アムステルダム、エメンで7頭の子どもを作っています。
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Thisiam
24歳 1998年生まれ、6850 kg
Paris Vienciennes生まれ、2015年8月 Kinderzooに来園、
Knis Circusで活躍したSiamの息子で、大きな雄ゾウです。
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動物園のメイン通りにKnie サーカスとゾウの歴史が掲げてあります。
パネル2枚1組でスイス公用語のドイツ語とフランス語で書かれています。
内容の概略は記事;スイスの動物園“Knies Kinderzoo”とゾウさん達☆
パネルの雄ゾウSiamがボールに乗っているのだと思います。後ろに写っている雄ゾウがSiamの息子Thisiamです。Siamはスイスからパリに移って14頭の子どもを作りました。Thisiamは末っ子です。
ゾウのライディングがあります。
2頭のゾウがライディングを担当していました。
ライディングが終わると、Sandry、Kalaya、Kamonの親子がでてきました。
水浴びをしていたようで体が濡れていて、土あびを始めました。
Kamonの土浴びをRaniとCeylonがそばにいて見守っていました。雌のグループみなでKamonの世話をしているようでした。
KalayaとKamon
Kamonの姉Kalayaは9歳、Kinderzooで生まれました。Kamonが生まれるまで自分が最年少だったKalaya、まだみなに甘えていたいんだなと思うシーンをいくつか見ました。でもKamonと仲の良いお姉ちゃんです。
SandryとKalaya
Sandryのような良い母親にKalayaもいつかなることでしょう。
Kamon
Kamonは元気で動きまわりますが、この丸太が気にいっているようでした。
Kamon
グループの最年長 Ceylon(52歳)のところに来て、お鼻をくっつけていました。
その時の動画です。
飼育員さんがくるとKamonは近寄っていき、体をなぜてもらっていました。
Kamonくんはとてもかわいい元気な男の子です。30年前マックもこのように雌グループの中で大切に育てられたのだと思いました。そして2歳9か月で神戸に来ました。
「Boy(マック)がラッパースビルを出る時はとても寂しかったと思います。もちろん皆さまも。KamonくんがSandry、Kalaya、仲間たち、皆さまと楽しく良い時を過ごすことを願っています。(略)。」
「心のこもったお手紙をいただいて、誠にありがとうございます。(略)。私たちは絶滅危惧種であるアジアゾウの飼育、繁殖に努めて参ります。(略)。」
若い雌が子どもを生んで、グループ全体で子どもを育てていく。子どもを生んでいないゾウさんたちも子育て参加の繁殖の役割があります。層が厚く絆が深い、そうしたゾウのグループ、群れを作ってきたKnie家、100年以上ゾウと共に歩んで来たからだこそだと思います。
今回Kinderzooを訪れて本当に良かったです。少しの滞在でしたが、前回よりずっとたくさん分かったことがありました。上手くまとめられなくて紹介しきれなくて残念です。撮影した動画はYouTubeにアップしていて、写真とともにまた見ていきたいと思っています。
雌のグループとKamon
今年2022年お祝いの年、Kamon誕生、マック30歳、Kinderzoo設立60周年。ラッパースビルを訪れてマックの家族、仲間だったゾウさんたちに会えて本当に良かった、嬉しいです。お天気もよくて最高の一日でした。お手紙のお返事もいただいて、ありがとうございます。Knies Kinderzooの繁栄とゾウさん、動物さんたち、スタッフみなさまの健康と幸せを心から祈っています。
YouTubeに動画
1- Knies Kinderzoo Ma Palaj, Mekong@
2- Knies Kinderzoo Sub, Ceylon, Rani
3- Knies Kinderzoo Thaisim,Sub, Kalaya, Kamon@(
4- Knies Kinderzoo Thaisim,Sub, Kalaya, KamonA(
5- Knies Kinderzoo Kamon, Sandry, Ceylon, Kalaya
6- Knies Kinderzoo Kalaya
7- Knies kinderzoo Kamon, Ceylon, Kalaya, Sandry, Sabu
8- Knies Kinderzoo Kamon, Sandry, Rani, Kalaya
9-Knies Kinderzoo Ma Palaj, MekongA
10- Knies Kinderzoo Thisiam
11- Knies Kinderzoo Sandry Kamon Thisiam
12- Knies Kinderzoo Kamon Rani Ceylon
ラベル:ゾウ